仕事はいったい何のためにあるのか。
私は、仕事の本質は、ひと様に喜んでいただくことだと思っている。
ひと様に喜んでいただいて、その対価としてお金を頂戴する、これが正常な流れだ。
ボランティア活動なら、その対価すら受け取らないのだから、まさにひと様に喜んでいただくことそのもののためにやっているわけであるから、お金を稼ぐためにする仕事よりも高貴な活動だと思う。
ところが、私が見る限り、世のほとんどの人は、お金を稼ぐことが第一の目的になってしまっている。
先日、独立系のFPが主催する投資信託のセミナーに参加した。
投資信託の調子があまりよろしくないので、より賢明な投資方法を学べればという目的で参加したのだ。
銀行や証券会社の窓口に相談に行っても、彼らは販売手数料が取りたいので、手数料ががっぽり儲かる商品を勧めるのがオチだ。そんなことは重々わかっている。だから、銀行や証券会社にしがらみのない独立系のFPのセミナーに行ったのだ。
無料の個別相談もやっているというので、個別相談にも行ってみた。
しかし、そこで勧められた内容に仰天した。
私が所有している30種類以上の投資信託を今すぐ解約し、そのお金を彼らが勧める4本の投資信託に欠けろ、と勧めてきたのだ。
彼らは相談料を取っていないので、収入減は販売手数料である。
つまり、たくさん投資信託を買わせれば買わせるほど、彼らは儲かるのだ。
しかし、いくらなんでも、30種類以上の投資信託を即刻解約しろ、というのは無理な注文だ。
私は、金・銀・プラチナももっていたが、それも解約しろと言ってきたが、到底、納得ができなかった。
金は大切だ。
だが、仕事の本質は、金を稼ぐことではない。
金の魔力に取りつかれてしまうと、いい仕事などできはしない。そもそも、仕事というのは、金を稼ぐ手段としてやるものではないのだ。あくまでひと様に喜んでもらうためにあるのだ。